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最近、事務所に連続して似たようなご相談があり実際に申告依頼のあった事案が2件あります。それぞれ内容は違いますが、ご兄弟で遺産を相続されるという点では同じでした。少子化に伴う昨今の相続事情。今後も大なり小なり兄弟間における相続トラブルは増える傾向ではと思います。
通常は共同での相続税申告が多いですが、相続人ごとに別々に個別での相続税申告も可能となっています。ご兄弟での相続を例にして個別申告について少し書きたいと思います。
まずは基本からお話しします。相続税の申告は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から、10か月以内に行う必要があります。申告書は被相続人(亡くなられた人)の住所地を管轄する税務署に提出します。
通常は相続人が複数いる場合には共同で申告を行います。しかし、ご質問のように兄弟各人が別々に申告することを希望した場合には個別申告も可能です。具体的な手続きや申告方法、詳細についてより詳しく知りたい場合には税理士に相談することをお勧めします。
1 税理士費用が増える
相続人全員が1人の税理士に依頼すれば費用は1人分で済みますが、別々に依頼すると総額が増えます。例えば、5人が1人の税理士に依頼すると100万円で済むところ、5人が別々に依頼すると500万円になります。協力が難しい場合でも、信頼できる相続人と共同で申告することを検討すると良いでしょう。
2 作業が重複する
財産評価のための計算や申告書作成が別々の税理士ごとに行うため、内容確認や書類作成など重複する作業が生まれるため申告までの作業や時間が非効率となります。
障害者が相続や遺贈で財産を取得したときは、将来にわたる生活費や介護費用等に備えるため、相続税額から一定金額を控除すること(納付税額の減額)ができます。
障害者控除額は、85歳になるまで1年につき10万円(一般障害者)または20万円(特別障害者)で算出されます。例えば、40歳で父の財産を相続した子が一般障害者の場合、10万円×(85歳-40歳)=450万円の控除を受けることができます。
障害者控除額を障害者本人の相続税額から控除しきれない場合は、その金額をその障害者の扶養義務者の相続税額から控除できます。扶養義務者は、配偶者、直系血族、兄弟姉妹、三親等内の同一生計親族等です。先の例で子の相続税額が300万円の場合、控除しきれない150万円は扶養義務者となる母や兄弟姉妹の相続税額から控除します。
既に障害者控除を受けたことがあり、今回、新たな相続で再び、障害者控除を受ける場合は、障害者及びその扶養義務者が既に控除を受けた金額の合計額を除いた額を控除できます。
前の相続で一般障害者であった相続人が今回の相続では特別障害者になった場合(あるいは、その逆の場合)は、最初の相続開始時の障害者区分に対応する障害者控除額と、今回の相続開始時の障害者区分に対応する障害者控除額との合計額から、障害者及びその扶養義務者が既に控除を受けた金額の合計額を除いた額を控除できます。
障害者控除の適用を受ける場合、障害者やその扶養義務者が前の相続で障害者控除を受けていたかについて履歴の確認を要します。前の相続で申告書がある場合は、その申告書の控えを閲覧します。相続財産の評価額が基礎控除額以下であれば相続税は生じていないので、今回の相続で初めての控除を受けることができます。
令和5年度税制改正により「持ち戻し」の対象となる暦年贈与が、これまでの相続開始前3年以内から7年前にと延長されます。この延長される4年間の贈与については、合計で100万円の非課税枠が設けられることになります。
この改正による延長は令和6年1月1日以降に行われる暦年贈与から適用されます。相続税の申告では、令和9年1月1日以降に発生する相続から影響が出てきます。
*生前贈与加算(持ち戻し)とは?
被相続人の相続開始3年以内の贈与財産のうちで一定の要件に当たるものは、相続財産に加える必要があります。「持ち戻し」と呼ばれるもので、正しい相続税を計算するうえで「生前贈与加算」は必要です。
贈与においては暦年贈与と相続時精算課税制度の2種類があります。相続時精算課税制度を選択した場合、2,500万円までの非課税枠までは贈与税はかかりません。非課税枠を超えての贈与については一律20%の税率で贈与税が発生します。これまで適用の不便さから利用の少なかった相続時精算課税制度ですが、令和5年度税制改正で新たに110万円の基礎控除が新設されます。
令和5年度改正以前では、2,500万円の非課税枠だけを贈与税計算で考慮していましたが、令和6年1月以降は別個に毎年110万円までの非課税計算ができるようになります。さらに、暦年贈与と違って相続発生時に相続財産に加算する「持ち戻し」はありません。
令和5年度改正以前は生前贈与といえば暦年贈与制度による贈与が大半でした。相続時精算課税制度を選択した場合、相続時には全額が持ち戻しの対象になるため相続税の節税にはつながらない事。また、贈与を受けた場合、金額に大小に関わらず毎年の確定申告が義務付けられていた事から、極めて利用が少なかった状況でした。しかし、改正後は基礎控除額110万円が新設される事から、大幅に利用者が増えると予想しています。
◆申告義務は相続人に承継される
一次相続(母)の相続税申告義務は、父と子2人にありますが、父がその後、死亡したため、父の申告義務は相続人(子2人)が承継します。子2人は、一次相続(母)の相続人として相続開始を知った日の翌日から10か月後の翌年2月1日が申告期限となり、父から承継した一次相続(母)の申告期限は、父の相続開始を知った日の翌日から10か月後の翌年6月1日となります。
なお、二次相続(父)の申告期限は、父の相続開始を知った日の翌日から10か月後の翌年6月1日となります。
◆一次相続の遺産分割協議書の記載
子2人は父の権利義務を承継します。一次相続(母)の遺産分割協議書には、一次相続の被相続人(母)、二次相続の被相続人(父)の最後の本籍、最後の住所、出生日、死亡日、氏名と、相続人兼父相続人として子2人の本籍、住所、出生日、氏名が記載されます。
子2人は、母の遺産分割協議に参加し、父と子2人がそれぞれ、母から相続する財産、債務について遺産分割協議書を作成します。また、父が一次相続で母の財産・債務をどのように承継するかは、父の生前の希望も尊重しつつ、二次相続の承継による税負担と併せて検討することになります。
◆法定相続情報は被相続人ごとに作成
一次相続(母)の相続税申告書には、一次相続(母)の法定相続情報一覧図(相続人は、父と子2人)と二次相続(父)の法定相続情報一覧図(相続人は、子2人)を、それぞれ別々に作成し、添付する必要があります。これは、法定相続情報一覧図は、被相続人が死亡した時点で誰が法定相続人であるかを示すものだからです。
したがって一次相続(母)の法定相続情報一覧図には、被相続人は母、相続人は父と子2人の情報を記載し、二次相続(父)の法定相続情報一覧図には、被相続人は父、相続人は子2人の情報を記載します。先に死亡した母を「亡妻」と記載することもあります。
2つの法定相続情報一覧図を重ねることにより、一次相続の申告は二次相続を経て子2人に承継されることが示され、遺産分割協議書の記載と整合します。
◆3年以内の分割見込書の提出
大幅な評価減につながる小規模宅地等の特例のように相続税申告における特例を受けるためには、申告期限(相続開始を知った日の翌日から10か月以内)までに遺産分割を行い、分割を成立完了させる必要があります。
ただし、未分割の場合であっても申告期限から3年以内に分割の見込みがあるときには、いったん特例適用がない状態で相続税の申告書を作成し、申告書を提出する際に「申告期限後3年以内の分割見込書」を一緒に税務署に提出します。「申告期限後3年以内の分割見込書」が出されている場合には、申告期限から3年以内に遺産分割が完了したときに改めて特例適用を受ける形で再計算います。そして、分割が行われた日の翌日から4か月以内に更正の請求を行うことができます。
◆やむを得ない理由がある場合の承認申請書
なお、申告期限後3年を経過する日に裁判や調停など、やむを得ない事情から未分割のときは、申告期限後3年を経過する日の翌日から2か月以内に「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を提出して承認を受けます。
◆土地の遺産分割協議日に注意!
相続税の申告期限から3年以内に土地の遺産分割を行い、遺産分割協議書を作成して相続登記したものの、預金など他の財産の遺産分割協議が長引き、遺産全部についての分割が終了してから更正の請求をした場合、土地の遺産分割協議書作成日から4か月以内に更正の請求をしていないときは、小規模宅地の特例を受けることができなくなりますので注意しましょう。
◆遺産分割は相続開始後10年までに
所有者不明土地の発生を予防するために改正民法では、令和5年4月より遺産分割未成立のまま相続開始から10年を経過したときには、画一的な法定相続分で遺産分割されることになりました。また、令和6年4月より不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記の申請が義務化されます。ただし、遺産分割未成立の場合でも相続人申告登記を行い、登記名義人の法定相続人である旨を申し出ることで申請義務を履行したものとされます。これらの措置は施行日前の相続にも適用されます。
国税庁は2022年分の相続税路線価を公表しました。全国平均は前年分を0.5%上回り、コロナ禍でマイナスに落ち込んだ前年から上昇に転じました。コロナ禍の影響から回復しつつある状況です。ただインバウンド需要が戻りきっていない観光地やテレワーク増加でかげりの見えるオフィスエリアなどでは下落が続く地点も多く、今後の動向は見通せません。
都道府県別では、地方を中心に27県で下落した一方、前年より13都府県多い20都道府県で上昇しました。最も伸び率が高かったのは北海道のプラス4.0%で、福岡3.6%、宮城2.9%と続きます。東京や大阪、愛知など前年はマイナスだった都市圏も多くが上昇に転じました。 また都道府県庁所在地の最高路線価をみても、前年より7都市多い15都市で上昇しています。最も上昇幅が大きかったのは駅周辺の再開発が進む千葉市のプラス5.1%。以下、札幌市4.8%や広島市3.5%が続きました。
路線価の全国1位は、37年連続で東京都・銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前にある銀座中央通り。ただし価格は1平方メートルあたり4224万円で、9年ぶりに下落した昨年からさらに1.1%下落しました。
相続税路線価は、毎年1月1日時点での一定の範囲内の道路(路線)に面した土地を評価するもので、国税庁が1年に1度公表しています。国土交通省が毎年3月に発表する「公示地価」の8割程度の価額が目安とされ、今年1月1日から12月31日までの間に相続や贈与で受け取った土地に、今回発表された路線価を基にした税額が適用されます。相続税路線価の上昇は、そのまま相続財産としての価値の増加につながるため、全国的な上昇傾向は土地所有者の税負担増を意味しているとも言えるでしょう。路線価には、各市町村が原則3年ごとに発表して固定資産税の算定基準とする「固定資産税路線価」もありますが、一般的に「路線価」と言えば、相続税路線価を指すことがほとんどです。
<情報提供:エヌピー通信社>
国税庁から2020年分相続税の申告状況が公表されました。
2020年中(2020年1月1日〜12月31日)に亡くなられた人(被相続人)は、これまで過去最高の2019年(138万1,093人)を0.6%減少し、137万2,755人となりました。
NEW
★贈与税申告書の様式が大幅に変更されています。
昨年、平成27年1月1日以降に贈与があり、今年の確定申告(平成27年分)で贈与税の申告及び納税をされる場合には、新様式の申告書をお使いください。年度の確認は申告書の右上にある「平成27年分以降用」の文言でご確認できます。
変更箇所
特例贈与財産分、一般贈与財産分ともに贈与者欄に受贈者との続柄が細分化されました。詳細は比較用に掲載しました申告書にてご確認願います。
変更前
変更後
なお、ご自身で書いて提出されるお客様用に贈与税申告書PDFファイルを掲載しておきます。ご自由にお使いください。
贈与税申告書フォーム
公表された政府税制調査会の来年度税制改正案、特に相続税の増税路線は顕著です。
鳩山前首相のような偉いお方や大資産家にとっては厳しい相続税の改正となります。
増税する前に無駄な公務員の数を減らして歳出削減というのが本筋ですが、ソレとコレとは別の問題とも。
改正によって相続税の納税者は、年間約4.8万人から7万人程度に増加し、税収はも2千億〜3千億円程度が増えるとの見通しです。
計算方法について少しだけ補足します。詳しくは、相続サポート名古屋のホームページをご覧下さい。
相続税計算は、相続財産から基礎控除となる「5千万円+1千万円×法定相続人数」の合計額をマイナスして税率をかけます。
例えば、夫が死亡、妻と子供2人が法定相続人となる場合で考えてみますと、現行の基礎控除額は8千万円。
相続財産を1億円だと仮定した場合、基礎控除額をマイナスした2千万円が課税対象です。
それが今回の改正案では、基礎控除額の算出を「3千万円+600万円×人数」へと縮小。
つまり控除額が8000万円から4800万円に減少し、課税対象は2000万円から5200万円へと増加する計算となります。
これに税率をかけた相続税額は、現行の100万円から315万円に増える試算です(配偶者の税額軽減を利用後)。
あと最高税率も見直され、6億円を超える課税財産には55%の税率を新設。
よって税率区分は、現行の6段階から8段階に細分化の方向へ進みます。
相続税の計算は大変に複雑で手間のかかる作業です。相続税の支払い、手続きなどがご心配のお客様は、税理士や行政書士などの専門家にご相談されることをお勧めいたします。
*ご案内*
先の見えない不況感、景気回復につながるのであれば、その手もありですが・・・。
来年、2010年度の税制改正で、子供の住宅取得を親が支援する際の贈与税の非課税枠が拡大される方針との報道。
10年度末までの措置である、現行の500万円プラス基礎控除額で610万円までの非課税枠を大幅に拡大する予定との事です。
国交省の試算によれば、仮に現行の610万円から2000万円まで拡大した場合には経済波及効果は、約6000億円に上るとの試算。
税金相談や税金の計算を生活の糧としている私たち税理士にとって、仕事とはいえ、毎年行われる税制改正を読み解き、仕事に生かすまでの時間は難行苦行の連続です。
そもそも、本当に国交省の試算どおり経済波及効果が6000億円も発生するのか?
高速道路やダム建設に伴う事前調査と同じで、客観性や信頼性の薄い数字を弾いていないか気になります。
本音を言わせて頂ければ、効果の怪しい税制改正なら、これ以上「余計な仕事を増やしてくれるな」、正直そんな気持ちも強いところです。
*ご案内*
担当:柳和久(やなぎかずひさ)
受付時間:9時~17時30分
定休日:土日祝祭日
名古屋市北区の税理士・行政書士です。柳和久税理士事務所では[安心・正確]はもちろんの事、お客様目線にたち丁寧な仕事を心がけております。
小さなご相談でも大丈夫です。
相続サポート名古屋 相続税と手続が相談できる税理士事務所
相続に関するご相談、ご依頼は相続サポート名古屋のHPに詳しく。
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